こんにちは!

スプレッドファッションイズムの高橋です。

今日は原料から生地になるまでの過程を勉強していきます♪

 

おおざっぱに言うと、

原料→糸→生地

の過程を経て、生地になっていきます。

 

糸について

紡績(ぼうせき)

原料から繊維を取り出し、それを撚(よ)り合わせて糸にする事を紡績と言います。

綿・麻・毛は短い繊維を撚り合わせて長くて細い糸にしていきます。

上の写真は紡績を行う機械、その名も「紡績機」です。(そのまんまやないかい!)

 

絹は蚕の繭から繊維を引き出し糸を作るので撚ってません。そのため糸は滑らかです。

化学繊維は液状の原料を極小の穴から押し出して固めて糸にしています。

 

糸の名前

糸の名前は原料によって

 

■綿→綿糸

■毛→毛糸

■絹→絹糸

■ポリエステル→ポリエステル糸

 

と呼ばれます。

※化学繊維が原料のものは、まとめて化学繊維(化繊)と呼ばれます。

 

生地について

生地の種類

原料→糸になったので、次は糸→生地にしていきます。生地は大きく分けて

 

(1)織物…糸を織機で織ったもの※そのままだと伸縮性は無い

→シャツ、コート等の生地

 

(2)編物…糸を編機で編んだもの※そのままでも伸縮性がある

→カットソー、ニット等の生地の2つに分かれます。

※編物は本来、編機から直接洋服の形で出たものをニット。

編機からニット生地を出して、それを切って縫ったものをカットソー(カット&ソーイング)と言っていましたが、現在では毛のものをニット、綿のものをカットソーと呼ぶ方が一般的です。

 

上の写真は糸を織る機械、その名も「織機」です。(まんまやないかい!)

織物は更に織り方の違いにより

(1)平織

(2)綾織

(3)朱子織(しゅすおり)

の3つに分かれます。これを三原組織と言います。

 

三原組織

平織

≪特徴≫

・縦糸と横糸が同じように上下左右に織られたもの

・平坦で丈夫

・摩擦に強い

・厚地にならない

≪代表例≫

・ダンガリー

・オックスフォード

・オーガンジー

綾織

≪特徴≫

・表面に斜めに畝状の線がある

・柔軟な風合いでシワになりにくい

・厚地に出来る

・光沢感がある

・摩擦に弱い

≪代表例≫

・チノ

・デニム

・ネル

 

朱子織

≪特徴≫

・強い光沢感

・糸密度が高く、糸の隙間がほとんど無い

・最も柔軟で厚地に出来る

・摩擦に弱い

≪代表例≫

・サテン

・ドスキン

 

まとめと補足

今まで学んだ原料と織り方をまとめて例にすると、

 

■綿95%ポリウレタン5% チノ

…綿95%、ポリウレタン5%の割合の糸を織機で綾織にして、伸縮性のあるチノにしたもの。

 

■ウール90%ナイロン10% メルトン

…ウール90%、ナイロン10%の割合の糸を織機で平織もしくは綾織にして、生地を仕上げる時に縮絨(しゅくじゅう)という圧縮をかけて、保温性がありながら軽さと強さと光沢感がプラスされたメルトンにしたもの。

 

■カシミヤ50%毛50% ニット

…カシミヤ50%、毛50%の割合の毛糸を編機で編むとカシミヤ混で通常のウールより肌触りが良く柔らかいニットにしたもの。等となります。

≪補足≫

例えば『デニム』と言われると綿のものを想像しますし、メルトンと言われると毛のものを想像しますが、理論上はシルクのデニムも綿のメルトンも作るのは可能です。

ただし、原料の繊維の性質上どうしても無理なものがあるのと、デニムは綿で作るのが最も適していて出回ってる。メルトンは毛で作るのが最も適していて出回っている。

そこから、デニム=綿、メルトン=毛というイメージが付いているという事です。

 

※『デニム』はジーンズの事を指して使われる事が多いですが、本来は商品名ではなく織り方名です。

その為、ジーンズ特有の藍染ではないデニムもあります。(カラーデニム、カラーパンツ等)